スポンジによる刃型の変形を防ぐには!?

前回「刃型屋が提案する!非粘着コーティング刃の活用術」という記事にて
ゼンマイ刃の糊対策としてスポンジの貼り方をご紹介しました。

今回は前回の記事に関連して、糊対策以外で刃からスポンジを離して貼るメリット等をご紹介します。

スポンジが原因でゼンマイ刃が変形!?

ゼンマイ刃やビク型(トムソン型)を用いてシールの抜き加工をする際、図①の様にスポンジを貼ると上からの圧でスポンジが潰れ、刃型の内側から外側方向に力が掛かるため、刃型が変形することがあります。
ちなみに外側のスポンジはその外に逃げるためあまり影響しません。

特に細長い形状の場合はスポンジが刃を圧迫して刃型を変形させやすいです。

図②の様にスポンジを貼ると、圧の逃げ道できるため刃型の変形は少なくできると考えます。

更に多少の手間は掛かりますが、図③の様にスポンジを刃から隙間を開けて貼ることで刃型の変形を防ぐだけではなく、スポンジと刃の間に糊が溜まることを防ぐ効果もあります!

ゼンマイ刃のつなぎ目について

弊社の刃型は全てつなぎ目を溶接しているため、基本的にはつなぎ目の開きやズレは発生しません。
ただしつなぎ目が溶接されていても、つなぎ目の溶接方法にもよりますが、スポンジにより刃が圧迫されてつなぎ目が動くことあります。

その場合も図②か図③のようにスポンジを貼ることで解決できることがあります。

つなぎ目の位置について

ちなみにつなぎ目の位置についてはお客様からご指定いただくこともありますが、
特に指定がない場合は紙の送り方向を確認して、カス上げ時に極力ひっかかりにくい位置を選定し作製します。

今回はゼンマイ刃のスポンジの貼り方をご紹介しましたが、他にも弊社製品に関することで困りごとや疑問等ございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございました。

木原 優/Yu Kihara
フナミズ刃型製版の営業担当
本ブログは「シール印刷にまつわるお役立ち記事」をテーマに運営