印刷に携わる仕事をしていると、「線数・スクリーン線数」という言葉はよく耳にすると思います。数字が大きいほうがキレイな印刷に仕上がる、とは分かるけど実際どういう意味!?という方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな「スクリーン線数」に関するお話です。
スクリーン線数とは…
スクリーン線数とは、1インチに網点が何個入るか(=網点の細かさ)を図る単位のことです。単位はlpi(=line per inch)や線が使われます。
【各印刷物で使用される線数例】
一般印刷
新聞・・・60~80線
雑誌や書籍(モノクロ印刷)・・・80~133線
カタログやカラーのチラシ・・・175~240線
シール・ラベル印刷
平圧機・・・133線
輪転機・・・150~200線
基材によって線数は変わる
和紙や上質紙など、比較的インクが滲みやすい基材にカラーで印刷をする際に線数を高くすると、印刷がつぶれた状態になってしまいます。
線数が高い=網点と網点の距離が近い=インクが滲んだ時にくっついてしまう、というのがその理由です。なので、基材によって175線ではなく133線以下で印刷をすることも必要になってきます。
スクリーン線数の調べ方
お手元にある印刷物が何線で刷られているかを調べるアイテムがあります。
それが「スクリーン線数ゲージ」です(写真は弊社オリジナル・スクリーン線数&R定規)。
使い方はとても簡単です。
①対象の印刷物を用意
②印刷物の上にスクリーン線数ゲージを乗せてゆっくり線数ゲージを回転させます!
すると、ひし形の模様が浮かび上がるのが分かりますか??
③ひし形の中央を通っている縦線を下の方に辿っていくと・・・
175という数字がありますね。つまりこの印刷物は175線で印刷されたということが分かります。
この印刷物は和紙にフレキソ版を使用し印刷したものですが、133線で印刷したということもわかりますね。
正しいRの測り方
上で弊社オリジナル・スクリーン線数&R定規をご覧いただいたので、Rの正しい測り方もご紹介させていただきます。
突然ですが、ここで問題です!こちらのラベルの四つ角のカドRはいくつでしょうか??
と言われても中々難しいですよね。こちら正解は2.5Rです。
実際に測定してみる。
今回測定に使用するのが、半径2㎜、2.5㎜、3㎜の円をフィルムセッターで出力した①ポジフィルムと、
先ほどもご紹介した②弊社オリジナル・スクリーン線数&R定規。
①円でのR測定だと…
いかがでしょう?何となくわかるけど、やや分かりづらい・・・という印象はありませんか??
ご存じの通り、刃型のRは、直線と直線がぶつかる部分に発生しているので、丸型のR定規では測定することが非常に難しいです。ラベルの角Rを測定するポイントはRの始点と終点、つまり曲がり始めた地点と曲がり終えた地点を意識する、ということです。
つづきましてこちら
こちらだと、ぱっと見で2.5R!と分かりませんか?直線と直線を合わせることで、円弧部分をしっかりと測ることが出来ます。
いかがでしたでしょうか!?当記事でご紹介させていただいた「スクリーン線数ゲージ&R定規一体型カード」ですが、お客様オリジナルのデザインを入れての作製も承っております。気になる方は是非お問い合わせください。